第7回 例会が無事終わりました。(大ろく)

編集委員の大ろくです。

先週の土曜日、第7回の例会をおかげさまで盛会のうちに終えることができました。

来て下さった方は、熊野大学の縁の方、様々な分野の研究者の方、ジャーナリストの方、文学を学んでいる学生さん(留学生の方もおられました!)・・・と、多岐に渡りました。

 

 講演は、かなりディープな研究の内容にも入っていたように思いましたが、皆さん真剣に聞いて下さり、活発な意見交換もありました。

 私自身は、若手のお2人が作っておられた細かい年表(日刻みの!)に、とても心動かされました。個人的な話で恐縮ですが、とくに今回佐藤さんが追っていた「1978年」は、ちょうど私の生まれる一年前で両親が最初の結婚生活を送っていた年でした。その一年を、今の私よりも若い31歳の中上健次は、熊野で「部落青年文化会」を作り、成田闘争に駆けつけ、右翼青年たちと語り、新道路交通法で息の根を止められそうになっている暴走族の若者たちに眼を注いで、駆け抜けていたんだな!と知り、ひそかに胸を熱くして聞いていました。

 つづく浅野さんの発表は、「異族」の夏羽とタツヤが置かれた状況を取り上げ、その「主体」と体験に深く入っていく事で、「1984年」を浮かび上がらせるものでした。かなり専門的な分析があり、ついていくのがやっとでしたが、文学研究と言うのはこんなに言語化できるものなんだ!という新鮮な驚きがありました。

そして、最後の中上紀さんは、熊野大学の変遷をざあっと一息に語って下さいました。とくに初期の濃密な時間のことは目に見えるようでした。話は最近の出版事情や翻訳の状況に移り、最新のイベントである、京都で行われた「中上健次ナイト」の話に。そこで紀さんが見せてくださった動画が、「やなぎみわのトレーラー(※)で、中上健次の歌う『アンコ椿は恋の花』のカラオケ(どこかで録音されていたらしい)に合わせ、ポールダンスを踊る」という極めて濃い催しで…紀さんのiphoneの画面に皆釘づけでした。

かくして、お借りした日大の教室の中、中上さんの熱唱が響きわたる不思議空間が出現したのでした(笑)。

実は私、中上さんの声を聞いたのはこれが初めてです。いろんな感慨がありましたが、長くなってしまうので割愛します。

 

 ともかくも、生きている時間はただ流れて行くけれども、ずっと後になって皆で振り返り話した時、ようやく「時代」という分厚く熱い流れが見えてくるのだな…と強く感じた一日でした。

 後日、当日の内容の詳しいレビューがアップされる予定です!お楽しみに!